百怪風景

妖怪・怪談の紹介と考察を行うブログです。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

塗佛

(鳥山石燕『画図百鬼夜行』より「塗仏」) 「塗仏」 鳥山石燕の『画図百鬼夜行』に、目玉を飛び出させた人間が仏壇から出てきたような形で描かれている。石燕は何も解説をしていないため、どのような妖怪かは不明である。 (村上健司編『日本妖怪大事典』)…

砂かけ婆

「スナカケババ」 奈良県では処々でいう。御社の淋しい森の蔭などを通ると砂をばらばらと振掛けて人を嚇す。姿を見た人は無いというのに婆といっている。 (柳田国男『妖怪名彙』) スナカケババといえば、鬼太郎ファミリーの一角にして、日本でも抜群の知名…

狸囃子

「タヌキバヤシ」狸囃子、深夜にどこでとも無く太鼓が聞えて来るもの。東京では番町の七不思議の一つに数えられ(風俗四五八号)、今でもまだこれを聴いて不思議がる者がある。東京のは地神楽の馬鹿ばやしに近く、加賀金沢のは笛が入っているというが、それ…